80年代のホラー映画は、ポスターやチラシのデザインが素晴らしいんですよ。
 恐怖心や好奇心が否応なしに掻き立てられる。
  特に、そのキャッチコピー!
 当時の小学生には、宣伝の狙い通りですね(笑)。

「アリゲーター」

 「誰でも12回は必ず飛びあがります」
 このチラシがたまない!!(笑)
 背後にうっすら浮かび上がる巨大なアリゲーター。
 アリゲーターの姿を前面に出さないところが秀逸ですね。
 そして、懐中電灯に照らされた女性の表情。
 絶叫しているのではなく、どこか微笑んでいるようにも見えます。
 どうしてなんでしょうか?
 この違和感が…さらに、作品への興味を高めます!(笑)

 この映画は、当時京成サンセットという映画館で、父親と観ました。
 父親とは以前にも「キングコング」「ジョーズ2」を観た覚えがあります。
 「E.T」が、父親と映画館で観た最後の映画になりました。

 同時上映は「マルホランド・ラン」。…これ、全く覚えてない(笑)。
 確かこの映画の途中から入ったんじゃないかなー。
 館内は満員で、脇で立ち見で観たと思います。
 で、まぁ、
1回も飛び上がりはしなかったけど、面白かったですね(笑)。
 一緒に見た父親も、飛び上がってはなかったと思います(笑)。

 その後も、DVDでちょくちょく観てますが、
 大人になってから観ても、面白いですねー。
 いわゆる動物パニックもの、その最高峰が「ジョーズ」であり、
「ジョーズ」の亜流が現在でも作られ続けていますけど、
「アリゲーター」は、その中で一番じゃないですかね。

 トイレに流されたワニの赤ちゃんが、下水道で生き延び、巨大化する。
 これ、都市伝説として昔からあったみたい。
 しかし、なぜ巨大化したのか?
 それが、動物パニック映画としての、真髄です。

ジョン・セイルズ

 脚本が、ジョン・セイルズ。
 80年代中~後期、ジム・ジャームッシュやスパイク・リーなど、
 ニューヨーク・インディーズと称された監督たちが話題になりました。
 僕もジャームッシュの映画に夢中になっていたんですけど、
ジョン・セイルズもその一人として、何本か作品を観ました。

 監督デビュー作の「セコーカス・セブン」も好きなんですけど、
「ブラザー・フロム・アナザー・プラネット」。良かったですねー。
 それこそ、 ニューヨーク・インディーズの作風 というべき、
当時のN.Y.に漂う、現実からわずかに逸脱した浮遊感というか、
あの空気感、それを存分にフィルムの中に捉えている。
 今観ても、色褪せることなく、当時のあの感覚が味わえますね。

 その後、改めてパンフに記載されているジョン・セイルズの記事を読むと、
 なんと!
 「ピラニア」「ハウリング」の脚本も!!
 こりゃ、すげーよ(笑)。
 二本とも、まさにB級ホラー映画の傑作!
 もう職人です。もっと映画人として評価されるべきだよ。

  ストーリー展開も良くできてるし、
登場人物たちの ちょっとした会話やドラマにも、ユーモアや味がある。
 だから、大人になって観ても面白いんですね。
 

キャスティング

 下水処理場に流れ着く、切断された人間の手足。
 今観ると、サイコスリラーを思わせる(笑)。
 それを調査する刑事が、ロバート・フォスター。
 「ジャッキー・ブラウン」、全く気付かなかった~(笑) 
 タランティーノはなぜ彼をキャスティングしたんでしょう?

シドニー・ラシック

 脇のキャストもねー、たまらない。
 最初の被害者が、実験で使われた犬を捨てに来たペットショップの親父。
 ん? 何かで観たことあるな…。
 あ!「カッコーの巣の上で」の チェズウィックだ!
 気付いた瞬間には、食われてました(笑)。

マイケル・V・ガッツォ

 さらに、警察署長。
 あの声で一発で分かった!
 「ゴッドファーザーPARTⅡ」のフランクだ!!
 結局…この署長、何もしていない(笑)。最高だなー。

 演出としては、やはり「ジョーズ」を意識してますね、♪も。
 しかし地下水道というシチュエーションが、この映画独特で活きてます。
 もう、あの場所だけで怖いもんね。
 あんな所に、あんなデカいワニがいるなんて、思わねーもの(笑)。
 初めの捜索シーン、緊張感あったなぁ。

 地上に現れるシーン!! これは驚いた。
 凄い! でも凄すぎて、笑っちゃう(笑)。
 やはり、姿全体が晒されると…。動きが可愛らしいですね(笑)。

 夜、パーティで子供たちが自宅のプールで騒いでいる。
 一人の子供が、飛び込み台から突き落とされると、
 照明で青白く照らされたプールの中から、アリゲーターの開いた口が浮かび上がる!
 このカットは怖かったー。

 アリゲーターを、果たしてどう倒すのか?
 観客の期待を裏切ることなく、映画は終わります。

 こうして書いてきて、この映画がもっと好きになりました(笑)。
 やっぱり、70年代、80年代のホラーやSF、B級映画はいいなー!
 それは、少年時代、リアルタイムで観たせいかもしれません。
 現在、残念だけど、そんな映画ないもの…。
 だからますます、過去へと愛情が深まるのです。
 

 

 
 

 

 

 

 
 

 

 
 

 

著者

たねってぃ

1970年生まれ 千葉県在住

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