THE CLASH

 セックス・ピストルズを聴いて、パンク・ロックに取りつかれた私は、
ライナーノーツに名前の挙がっていた、クラッシュのCDを探した。

 クラッシュの1stは、渋谷のタワーレコードで買った。初めての輸入盤のCD。
 1曲目♪「CLASH CITY ROCKERS」
 聴いた瞬間、パンクだ、と思った。

 出だしのギターの音を聴くと、今でもその当時の瞬間が蘇る。
 5月。春から初夏へ。モヤモヤした陽気を振り払い、
上着を脱ぎ捨て、シャツ一枚で外に飛び出す。
 興奮と歓喜が、体中に満ち溢れる。

  曲がいい。一曲一曲に個性がある。何度聴いても飽きない。
 ピストルズと比べると、音は軽くポップな印象も受ける。
 乾いてザラザラし、タイトで端正な感じがする。

 バンドも、真面目で真摯に音と向き合っている気がする。
 体育系気質。練習も厳しそう。もちろんドラッグは厳禁。
 ピストルズ、特にシドとは、反目(笑)。

 この2つのバンド、もしケンカしたら、なんて昔のクセで考える。
 一番強いのは、S・ジョーンズかな?
 ストラマーは間に立ち、イキがるM・ジョーンズを止めそう。
 シドは、道具を持ち出し、反則、退場(笑)。

 PUNK=ピストルズ 、だと思っていたが、PUNK=クラッシュ、でもあった。
 重油とガソリンの違い?
 いずれにしろ火が点けば、一瞬で燃え上がる。

ジョー・ストラマー

 でも何より、ストラマーの存在だよなー。

 パンクス、つーより、不良。硬派で、男っぽい。
 音だけ。ギター一本、身体一つ。余計な飾りはいらない。
 やっぱり、その声、ヴォーカルだろ! 
 聴いた瞬間、もう心を掴まれる。

 その名の通り、あのギターの弾き方! 
 踏み鳴らし、地に叩きつけるリズム!
 自然と全身から力が湧き、気持ちは奮い立つ。
 ギターを構えたその後ろ姿。痺れるわ~。

 ルックスもいいよなー。
 その眼差し。 佇まい。どのアングルでもサマになる。
 煙草をくわえた姿、煙草を持つ手。全てがカッコいい!

 激しい曲でも、M・ジョーンズのコーラスが入ると、どこか切ない。
 パンク特有の切なさ。刹那的な。
 楽しい時もいつかは終わりを迎える。一瞬のはかなさ。
 そんな感傷を切り裂くように、ストラマーの声が響く!
 ストラマーは叫び、歌い続ける!
 ああ、ストラマー、たまらん。

 1st、最高だろ。どんだけ聴いたんだ?
 名盤として名高い3rdの「ロンドン・コーリング」。
 当時は、正直好きになれなかった。今聴くと、やっぱり、いいね。
 でもやっぱ1st! パンクが好きなんだ。

ロンドン・パンク

 他にはダムド。持ってるのは1st「地獄に堕ちた野郎ども」。
 ♪「New Rose」はいつ聴いてもカッコいい。名曲。
 ヴィスコンティの映画「地獄に堕ちた勇者ども」を観た時、
 ラストのカットで、大きく「The Damned」ってインポーズが出て、
なぜか笑っちゃった。

 ジャム? 聴いたけど、しっくりこない。
 他… 何だ? 何枚かオムニバスとか聴いたけど、聴こうと思ったバンドはなかった。
 結局、今手許にあるロンドン・パンク のCDは、
 ピストルズ、クラッシュが数枚、ダムドの1st。定番中の定番。
 そう、これだけ聴けばいいんだ!

 …ん? あ! そうだ、ポリスだ!!
 ポリス最高、大好きだよー。
 え? パンクだろ。少なくとも1st、そのうちの何曲かは…(笑)。

 ♪「So Lonely」 たまらなく好きだ。
 スティングのヴォーカル、切ねー!
 レゲエ調から一転、S・コープランドのドラムが鳴り響く!
 いつまでも聴いていたい。永遠に曲が続けばいい。

 パンクかどうかなんて、そんな枠には収まらない。
 ライヴを観ろ。凄いバンドだ。

Punk is attitude

「パンク」って言葉は、音楽だけにとどまらず。
その在り方。その姿勢。

 既成のものに合わせる必要はない。
 自分でこうだと思ったら、そうやればいい。
 まず、やり始める。あーだこーだと手探りで。
 痛い目に何度あっても、やり続ける。
 やり続ければ… 何らかの形になる、かもね。

 「Don’t Try」 ブコウスキーの墓にも刻まれている。
 やろうとするな。やれ! と。